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[ナチュポール] 今年の夏(2018年8月)は記録的な猛暑日が続いています。ハチが飛ばない(飛びが悪い)のですが、原因は何が考えられますか?(トマト農家)
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今年の夏は、全国的に稀にみる猛暑日が続いているため、マルハナバチの導入には、十分に気温の低下を待ってから入れてください。
促成栽培の定植が年々早まる中、この猛暑下でのハウス内「人工授粉作業」は、とても辛い作業です。
人が暑くて仕事ができない圃場内は、ハチにとっても過酷な条件です。それ以上に植物(トマト)の方が辛そうです。マルハナバチを導入する前にトマトの花を観察してください。
雌しべが突出して「長花柱花(ちょうかちゅうか)」になっていませんか?
花の色が白っぽく「白花」になっていませんか?
上の例(写真)では、高温による障害で、トマトの花が受精・着果できる状態ではありません。そのような花に対して、ハチは資源として「花」を認識できません。むしろ、花がハチを誘うためのサインを出していません。
このような時期にマルハナバチを導入する目安は、一日の平均気温が28℃以下、もしくは夜温が25℃以下に保たれていることです。 今咲いている花は約2週間前に作られています。目安の温度になって2週間経ってからが、マルハナバチを導入するタイミングです。このように猛暑日が続く年は、花をよく観察して、マルハナバチを使い始める時期を少し遅らせてください。
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[ナチュポール]
ハウス内が高温になりやすい時期の対策や工夫を教えてください。
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直射日光を避け、風通しの良い場所に巣箱を設置してください。
特に、日よけ対策は必須です。
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【遮光対策の例】
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【地下埋設法の例1】
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【地下埋設法の例2】
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【地下埋設法のポイント
】
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1.
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ベランダコンテナを地下に埋めます。
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2.
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アリ対策をします。
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3.
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コンテナの蓋を少しずらします。
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4.
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ゴザで屋根を覆います。
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5.
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酷暑期には、凍らせたペットボトルや
保冷剤などを、コンテナの中に入れます。
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※
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保冷剤等を直接、巣箱の上に置かないでください。保冷剤からの水分で、蓋が変形する場合がございます。
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[ナチュポール
・ブラック] 在来種の使用でも、ネットの展張は必要ですか?
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はい。在来種のマルハナバチであっても施設の出入り口と換気部分には、必ずネットを展張してください。
マルハナバチにも多くの天敵が存在します。例えば、モズ、セキレイなど鳥による食害は、活動や巣の寿命に大きく影響します。マルハナバチの安定的な活動と生産性を向上させるためには、ハウスの外に蜂を逃がさない管理が必須条件です。
また、在来種であっても大量増殖された昆虫を野に放つことは、生態系に悪影響を及ぼす可能性があります。マルハナバチを将来に亘り皆様に安心してご使用いただくためには、ネットの展張を徹底していただくことが重要です。
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[ナチュポール
・ブラック] クロマルハナバチで使用できる作物は何ですか?
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主な対象作物であるトマト、中玉・ミニトマト、ナスに加え、イチゴ、キュウリ、メロン、ズッキーニ、シシトウなど多岐にわたる施設果菜類でも使用されています。また、最近ではオウトウ、モモ、ブルーベリー、パッションフルーツなどの施設果樹にも使用範囲が広がっています。 |
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[ナチュポール
・ブラック] クロマルハナバチの農薬の影響日数について教えてください。
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今のところ、化学農薬との併用についてはセイヨウ種と同じ影響日数でご使用いただいております。 「セイヨウ種と同じ影響日数」については今後、情報収集を行い、セイヨウ種と異なる事例や結果が得られたものについては順次お知らせしたいと考えております。
農薬の影響日数については
こちらを参照ください。
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[ナチュポール
・ブラック] クロマルハナバチを使うときのコツを教えてください。
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設置方法(十分な静置時間、日除け)、開門時のハウスの温度(25度前後)、トマトなど作物の花粉の有無、農薬の影響などに留意する点はセイヨウオオマルハナバチと大きな違いはありません。
ただし、クロマルハナバチはセイヨウオオマルハナバチに比べて、巣の花粉要求量が多いため、導入直後の管理が最も大切です。初期飛行を成功させ、ハウス内の作物を資源として認識すれば、その後も順調に訪花し続けます。
また、巣やバイトマークを毎日確認することが巣の異常の早期発見につながります。バイトマークが濃すぎたり、巣の角に幼虫が捨てられている場合は花粉不足の可能性がありますので、添付花粉を与えてください。 その他に、成長が良い巣では、導入1ヶ月後頃から糖液が不足することもありますので、トマトなどの蜜を出さない作物では糖液の補給所は必須です。
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[ナチュポール
・ブラック] 黄色い雄バチが出てきたら、「コロニーは終わり」と聞いたことがあるのですが。
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クロマルハナバチは女王蜂、働き蜂(黒色)とオス蜂(黄色)が見分けやすい特長があります。ご購入いただいた際、もしくはハウスに導入した直後からオス蜂が数匹見られることがありますが、雄蜂が羽化していてもコロニーは終わりではありません。
クロマルハナバチは、オス蜂が生まれた後に働き蜂が生まれてくることが多々あります。 また、オス蜂や新女王蜂の生産が2ヶ月以上続くことも稀ではありません。 オス蜂や新女王蜂を育てる為には、たくさんの花粉を必要とします。そのため、働き蜂の活動はむしろ非常に活発になります。花粉をたくさん巣に持って帰れるように、たくさんの花が咲いている環境を整えてください。
併せて、巣箱の寿命は必ずバイトマークの有無で確認をしてください。バイトマークが見られなくなった際に、ハウス内、巣箱内に黒い蜂が見られず、黄色い蜂しかいないような状態であれば交換の目安となります。
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[ナチュポール] 紫外線カットフィルムの影響はありますか?
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マルハナバチは360~400nmの紫外線領域を利用していると考えられています。この領域の光線量のカット率が70%程度までのものであれば、活動できるのではないかと試験事例などから推定しています。各種紫外線カットフィルムについては、現地圃場試験の事例をまとめた表を作成していますので、弊社もしくはご購入先にお問い合わせください。
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