アリスタIPM通信 生産者の声(すだち、スワルスキー)
 
 
生産者の声
 
徳島県 JAあなん
ハウスすだち 西 博久さん
 

徳島県を代表する特産物の一つであるスダチを県下では周年供給するため施設栽培がおこなわれており、JAあなん/ アグリあなん管内では52名の生産者が約8haでハウススダチを栽培なさっています。

現在徳島県ではより安全・安心なスダチの生産を目指し、国の基準より厳しい県独自の基準を設定してスダチ栽培に取り組まれています。化学薬剤の使用が限定されていることもあり、ミカンハダニ防除を目的としてスワルスキーを導入されたJAあなんすだち部会生産者の西博久様にお話しを伺いました。

 
薬剤散布の回数が減少し、省力化につながりました

県およびJA指導員から話を聞き、ミカンハダニ防除対策としてスワルスキーを導入しました。加温開始直後の12月上旬に放飼、放飼後1~2週間で開花期を迎えました。スワルスキーは花粉なども餌とすることを聞いていたので導入のタイミングも良かったと思います。

また、湿度がある程度高いほうが定着に良いとも聞いていましたが、この時期は湿度の面でも好条件だったと思います。

 
 
西 博久さん

スワルスキー導入後はミカンハダニの発生は少なく、最後まで効果は安定していました。例年に比べアザミウマ類の発生も少なく、今作では加温開始後における薬剤散布回数がこれまでの慣行防除と比べて6割減少しました。ハウス内が暑い時期の薬剤散布は自身にとってとても重労働なので、結果的に薬剤散布の回数が減り助かりました。

効果を実感できたこともあり、3月上旬に別の圃場でもスワルスキーを導入しました。2月末頃から加温を開始する圃場で、加温機の設定温度は16℃、スワルスキーは定着しミカンハダニを抑えることができました。5月~6月頃、一時的にミカンハダニが目立ち始めた時期がありましたが結果的にはスワルスキーが増えてくれミカンハダニを抑えることができ、防除効果を実感しています。


パック製剤に期待しています
コーヒーフィルター法での放飼もしましたが、慣れていないこともあり準備に労力を費やしました。特にハウススダチなど果樹の場合にはパック型の製剤があれば非常に使い勝手が良いと思います。

総合的病害虫管理(IPM)に取り組みはじめています
ヨトウなど他害虫防除についてはスワルスキーに影響の少ない化学薬剤を選びつつ、栽培ハウス周辺の雑草管理やアザミウマ類成虫などを捕殺する為にホリバー(粘着トラップ)を併用するなど、県やJA指導員と試行錯誤しながら『総合的に病害虫を管理していく』ことを実践しはじめています。


JAあなん管内では今後、より多くの部会員の方々でIPMに取り組むことを予定されています。

 
 
※2011年10月31日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。