2021年1月7日に革新的なチリカブリダニの生産技術 (増殖技術) がイスラエルのBioBee社(Koppert社提携先)
から報告された(HortiDaily.com 2022)。同社は、40 年以上に亘りチリカブリダニの大量増殖を行っている天敵およびマルハナバチの生産企業である。
従来のチリカブリダニ生産 (増殖)は、商業供給を考えると不安定であり、安定生産、安定供給が課題であった。そのため、長年に亘りチリカブリダニの安定生産
(増殖)技術開発は、世界の天敵生産企業や研究者の間で試みられていたが、革新的な開発には至らなかった。そんな中、BioBee社の研究開発部門は、10年を費やし生物的害虫管理を目的とした天敵生産技術の分野で革新的な増殖方法を生み出し、画期的かつより生産性や供給安定性の高い生産技術の開発に成功し、2020
年半からBioBee社は、商業規模の生産を開始した。本事業や研究に携わる多くの関係者が驚きを覚えた。
報告の中で、BioBee社の最高経営責任者であるRan Gan El 氏は、「この新しい生産技術は、画期的なイノベーションである」と説明し、「BioBee社の新しい生産技術は、生物農薬業界全体のゲームチェンジャーになる」と付け加えた。
新しい技術で生産されたちチリカブリダニ剤は、従来のチリカブリダニ剤と比べ、多くの特長を持っている。