アリスタIPM通信 生産者の声 ピーマン スワルスキー
 
 
生産者の声
 
JA鹿児島きもつき 東串良町園芸振興会長
久保田義春さん
 

消費者に好まれる安心・安全な作物を作りたい

当部会では、安心・安全で消費者に好まれる作物を作りたいということを基本的な考えとしてIPMへの取り組みを始めました。

ピーマンでのIPMについては茨城県や高知県が進んでいますが、それらの産地を見習うべきと思い、またこのままでは取り残されるのではないかという危機感もあってIPMに取り組みました。」「スワルスキー以前にも、タイリクヒメハナカメムシの実証試験に取り組んだことがあるのですが、効果が不安定で、天敵の経費の部分がかなり高くなるなどといったデメリットがあり、部会での導入には至りませんでした。

  久保田 義春さん
 
久保田義春さん
 

スワルスキーについては、今回管内6戸のピーマン生産者で実証試験を行いました。試験ではビニール被覆後にアファーム乳剤を散布してアザミウマを防除してから、2週間後にスワルスキーを放飼しました。放飼後スワルスキーは順調に増え、アザミウマをしっかりと抑えていました。厳寒期になると花数の減少によってスワルスキーの数が減ってきましたが、春になるとまた増えてきました。結果としては、アザミウマの防除回数を大幅に減らす事ができ、防除経費についてもメリットがありました。またコナジラミの発生も全くありませんでした。

今回の試験で感じたことは、最初にアザミウマをしっかり防除してから放飼すれば効果は安定しているということ、スワルスキーは一度増えてしまえば整枝したり、影響の少ない薬剤を撒いたりしても大きな影響を受けにくいことです。

今回スワルスキーの効果が確認でき、防除経費も抑えられたので、次の作からはピーマン部会全体に勧めたいと考えています。将来的にはスワルスキーはピーマン栽培での標準技術になるのではと感じています。また、振興会ではピーマンだけでなくキュウリなど他の作物についても同様の取り組みを進めたいと考えています。今後、スワルスキーを利用することで、化学農薬の50%低減を目標とすることができるのではないかと期待しています。

 
 
※2010年10月15日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。