大豆栽培の苦労は、梅雨時期の長雨の影響で播種が適期に出来ないことです。播種遅れによる生育遅延、収量低下は経営的にも大きな問題です。また、近年の気候の温暖化により、成熟の遅れが起こり、その結果落葉の時期にも茎に緑色が残る「青立ち」症状を散見するようになりました。「青立ち」が起こると、子実の汚れによる品質低下や選別などによる余計な労力がかかります。
生産物の出荷も納入期限が決められている営農組合に大豆を出荷している為、生育不良や収穫遅れによる収量低下は深刻な悩みです。
昨年、大分県北振興局の県展示試験の委託先として試験実施し、アリスタ ライフサイエンス社の資材「ハーモザイム」を9月上旬のハスモンヨトウ対策殺虫剤と同時に散布しました。
8月上旬の遅延播種になりましたが、ハーモザイムの処理で登熟の速さが実感でき、周辺大豆地区にも負けない収穫状況でした。周辺圃場では青立ち症状がみられる中で、その被害も少ないことも気付きのひとつでした(次頁図1)。収量は後の県展示調査で無処理区より10%の増収であったとアリスタ担当者よりお聞きしました。
今年も、継続使用をする予定です。