それまでも稲作は手掛けていたそうですが、定年退職後に新たな作物への挑戦ですから当初は大変ご苦労されたようで、ぶどうの専門書を読みあさり、ぶどう栽培が盛んな隣県の岡山県に視察するなどしてほぼ独学でぶどう作りを学んだそうです。
今では、片山さんが栽培したぶどうは品質が高く、甘くておいしいとの評判で、収穫したぶどうの9割近くはすでに固定客がいて、毎年おいしいぶどうを楽しみにしているお客さんがたくさんいらっしゃいます。
<ぶどう作りの課題とタフプラントカラー使用へ>
そんな片山さんがぶどう作りを続ける中で、病害防除の適期散布と摘粒作業にはご苦労されていたそうですが、10数年前からぶどう果実の色付きが悪くなってきたのを確かに感じるようになったとのことです。「房に対する養分の供給量は葉の数によって左右されますから、1房に対する本葉の数を通常の数よりも増やして色づきの改善を図ろうと3、4年試行錯誤しました。」とのことです。また、肥料会社が持ってこられた液体肥料を様々試したりされましたが、いずれも期待した効果は得られなかったとのことです。
昨年、取引のある農業資材卸の方から果実の色づき効果が見込める「タフプラントカラー」を試験的に使ってみてはと紹介され、あえて着色の最も悪いピオーネの樹で試しに使ってくださいました。収穫1ヶ月前に散布し、正直期待はしていなかったそうですが、期待以上の色づき効果が確認されました。味も悪くなかったため、今年はやはり色付きが悪いクイーンニーナでもう一度試験使用して効果を検証して今後継続的な使用ができればとのことです。