1.セイヨウオオマルハナバチの出荷数の半減、在来種マルハナバチへの転換について
2017年4月21日に農林水産省と環境省の両省は、予てからの専門家による提案と3月29日までに実施したパブリックコメントの結果を受け、2020年までに特定外来生物種として規制対象となっているセイヨウオオマルハナバチの出荷数量を半減し、在来種マルハナバチへの転換を促進する方針を正式に発表いたしました。
具体的な方針内容は、
・ 2020年までにセイヨウオオマルハナバチの出荷数を半減する
・ 本州、四国、九州(南西諸島を含む)については、在来種クロマルハナバチに転換すると共に適正な利用方法を啓発する
・ 北海道については、クロマルハナバチは利用せず、エゾオオマルハナバチの実用化を目指す
なお、上記の内容は農林水産省、環境省両省のホームページ(下記のURL参照)にてご確認いただけると同時に、マルハナバチ取り扱い企業(メーカー)はもちろん、施設園芸協会、全野研などの各関係団体に公文書にて通知される予定です。
農林水産省: http://www.maff.go.jp/j/press/seisan/kaki/170421_11.html
環 境 省: http://www.env.go.jp/press/103935.html
2. 在来種マルハナバチの利用拡大支援事業の追加公募につきまして
上記の方針の施策の一つとして農林水産省予算にて実施されます「在来種マルハナバチの利用拡大事業」は2017年3月10日に一旦申請を締め切りましたが、本年5月中旬より3週間の追加公募が行われる旨、農林水産省生産局より連絡が入りました。
在来種マルハナバチへの転換を積極的に取り組んでいただく産地への国の助成制度になります。
・ 検討会(説明会)の開催にかかる諸経費の補助
・ 先進地視察、講習会の開催、実証・展示圃の設置にかかる借地代や資材費の補助
・ クロマルハナバチ製品購入費の半額助成
詳細な事業内容につきましては以下のURLをご参照の上、各県の農政部、地方農政局にお問い合わせくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
http://www.maff.go.jp/j/supply/hozyo/seisan/170220_2.html
今後、セイヨウオオマルハナバチ「ナチュポール®」をご利用いただいている産地、生産者の皆様(北海道を除く)およびその流通に携わる皆様には、在来種クロマルハナバチ「ナチュポール®・ブラック」「ミニポール®
・ブラック」への転換にご理解とご協力を賜ることが確実となりました。
利用者の皆様が安心して、これまでと変わらず作物受粉にマルハナバチをご利用いただけますよう、説明会の実施、圃場巡回などお手伝いさせていただきます。
また一部の産地、生産者の中には、クロマルハナバチがセイヨウオオマルハナバチよりも活動性が悪いなどの印象をもたれている方もいらっしゃいますが、クロマルハナバチ実用化当初の品質が不安定だった頃のイメージや、クロマルハナバチとセイヨウオオマルハナバチの特性の違いを周知できないまま使われていた頃のイメージによるものです。
クロマルハナバチも販売開始から既に20年近い月日が経過し、品質、利用ノウハウなどが発売当時とは比べられないほど向上しています。
現在、弊社における両種の販売比率は半々となっており、クロマルハナバチの特性を理解して使われている生産者様からはセイヨウオオマルハナバチと変わらない非常に高い評価をいただいております。
弊社のクロマルハナバチ製品「ナチュポール®・ブラック」ならびに、「ミニポール®・ブラック」は、セイヨウオオマルハナバチをお使いの皆様にご不安、ご不便をおかけすることなく、スムーズな利用種転換のお手伝いをさせていただくことができると確信しております。
改めまして、両省より正式発表されました利用方針と助成事業の追加公募につきましてご案内させていただきたく、生産者の皆様に説明をさせていただく機会など頂戴できましたら幸いに存じます。