さて、このような11月~12月にかけて高温で推移する年にはイチゴのハダニ防除はどうすればいいのでしょうか?
ハダニが多かった2015年年末に問題なくハダニ防除ができた方の多くが、スパイカルEXとスパイデックスの同時放飼を採用されていて、しかも早めの放飼を心がけた方のようです。
グラフ4、5は、ある地域でのスパイカルEXの放飼時期に関するアンケート結果ですが、2016年産イチゴでは10月下旬に放飼する生産者の割合が増加していることがわかります。
つまり、ハダニが出てしまってからどうするかではなく、天敵を利用するのでれば、ミヤコカブリダニの特性を利用して待ち伏せさせておき、ハダニの侵入時期に間に合うだけのミヤコカブリダニ密度を、暖かいうちに上げておくことが重要だと考えています。
すでにイチゴの天敵類の放飼が終わっているという方も多いと思います。
今年は例年通りの寒さが来ておりますので、昨年末のようなハダニの多発状況にはならないと考えられますが、まだ放飼されていらっしゃらない方は早めの放飼をお勧めいたします。
参考として、2012年と2016年のイチゴアンケートの結果を示します。
2012年より早めにスパイカルEXを放飼される方が増えています。これは非常にいい傾向で、イチゴの天敵利用の理解が深まっていると感じられます。
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