アリスタIPM通信 生産者の声(ナス、スワルスキー、タイリク)
 
 
生産者の声
 
 
作業の省力化を目標とした天敵利用

JA土佐あき管内では全国に先駆け、ナスにおけるトーンによる単花処理労力からの解放を目標に受粉用のハチ導入が進められました。しかし、使用できる薬剤が限られることより、天敵による害虫防除の取り組みが10年以上前から始まりました。今回はスワルスキーやタイリクなどを導入されている同JA管内のナス(促成栽培)部会の渡辺禎宏様に登場して頂きました。



繁忙期における薬剤散布労力の軽減に期待

例年4月頃からの繁忙期に単花処理や薬剤散布労力を少しでも軽減したかったこともあり、8年前よりアザミウマ防除を目的として、タイリク(タイリクヒメハナカメムシ)を使用し始めました。しかし、近年コナジラミの発生が目立ち始め、農薬では対処できなくなっていました。そこで、スワルスキーの登場をきっかけに導入を考えました。

また、当地区で導入が進む土着天敵であるタバコカスミカメも試していますが、食害が気になるので導入は控え目にしています。今期についてはヨトウムシ、アブラムシ防除の薬剤を1回ずつ散布しただけで、コナジラミやチャノホコリダニはほとんど見られず、アザミウマの被害果も出ていません。慣行防除に比べると、化学薬剤の使用量は3~4割減っています。薬剤散布回数の減少は労力の軽減につながってくるので天敵による害虫防除については満足しています。また、薬剤散布の減少が影響しているのか、葉の色も良くて綺麗であるようにも感じています。

 
スワルスキーカブリダニへの期待

加温条件から冬場はスワルスキーの定着は厳しいだろうと思っていました。予測通り1月~2月にかけては圃場内でほとんど確認できない状態が続いていました。しかし、害虫の発生は思いのほか少なく、天敵が効いているのではと思いました。気温が上がるにつれ少しずつスワルスキーも見え出し、このところ、20葉に10頭程度は確認できています。害虫密度が高まるこれからが本番です。作終了まで持続してほしいと願っています。
 
渡辺禎宏様
 
渡辺禎宏さん
 
 
※2010年4月28日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。