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ボタニガード水和剤 ダクト内投入の使い方
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はじめに
ボタニガード水和剤は、ボーベリア バシアーナ菌を主成分とする微生物殺虫剤です。
2014年4月11日に新規農薬登録され、施設野菜のアザミウマ類・コナジラミ類に対する防除薬剤として広く利用されています。
2016年1月にダクト内投入によるトマトのコナジラミ類に対する農薬登録を取得いたしました。
これまで微生物殺菌剤のダクト内投入の登録は有りましたが、殺虫剤でのダクト内投入は日本初の登録取得となります。
ダクト内投入とは、ボタニガード水和剤を粉末のまま、作物栽培用施設の暖房機の送風用ダクトの風を利用してハウス内全体に飛散・循環させ、対象害虫に対して感染・死亡に至らしめることを目的としています。毎日(約1ヶ月)継続することでボーベリア
バシアーナ菌がムラなく、ハウスの隅々まで行き渡り、対象害虫に付着することで効果を発揮します。
ご利用の際にはラベルをよく読み、特に初めて利用する場合は、病害虫防除所等関係機関の指導を受けるようにしてください。
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ボーベリア
バシアーナ菌に感染したコナジラミ幼虫
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ボタニガード水和剤
500g
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適用害虫および使用方法 |
作物名
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適用
病害虫名
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希釈
倍数
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使用
液量
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使用
時期 |
本剤の
使用
回数
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使用
方法
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ボーベリア
バシアーナ
を含む農薬の
総使用回数 |
野菜類
(施設栽培) |
コナジラミ類
アザミウマ類
アブラムシ類 |
1000倍
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100〜
300L/10a |
発生
初期 |
- |
散布 |
- |
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作物名
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適用
病害虫名
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使用量
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使用
時期
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本剤の
使用
回数
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使用
方法
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ボーベリア
バシアーナ
を含む農薬の
総使用回数 |
トマト
ミニトマト |
コナジラミ類
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10g/10a/日
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発生前
~
発生初期 |
-
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ダクト内
投入 |
-
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薬剤の投入場所(例)
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ハウス内への薬剤の分散イメージ
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ダクト内投入に関する注意事項
ダクト内へ投入する場合は以下のことに注意してください。
① 1ヶ月当り300g/10aになるよう、暖房機などのダクト取り付け口付近からダクト内に投入してください。
② 暖房機などが数時間以上運転される条件下で使用してください。
・ダクトによる散布の際は、送風停止中に本剤をダクト内に投入してください。
・ダクトによる散布中はハウス内へ入らないようにしてください。また、ダクトによる散布終了後はハウスを開放し、十分換気した後に入室してください。
・ダクトによる散布後にハウス内で作業する際は、送風機を作動させないでください。
その他 安全使用上の注意事項
・本剤は眼に対して刺激性があるので眼に入らないよう注意してください。眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受けてください。
・本剤は皮膚に対して刺激性があるので皮膚に付着しないよう注意してください。付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落としてください。
・散布の際は農薬用マスク、手袋、不浸透性防除衣などを着用するとともに保護クリームを使用してください。作業後は直ちに身体を洗い流し、洗眼・うがいをするとともに衣服を交換してください。
・作業時に着用していた衣服等は他のものとは分けて洗濯してください。
・かぶれやすい体質の人は作業に従事しないようにし、施用した作物等との接触をさけてください。
・夏期高温時の使用を避けてください。
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ダクト内投入の使い方(例)
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1. 事前準備
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2. 薬剤の準備
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茶こし等を用いるのは、輸送中・保存期間中の圧力等により、ボタニガード水和剤開封時に軟塊が観察されることがあるためです。水に希釈して散布する場合は、茶こし等を用いる必要はありません。
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3. ダクト内への薬剤の投入
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注)初めて利用する場合、ダクト内の静電気でボタニガード水和剤がダクト内に残る可能性があるため、1~2日間予備運転することをお勧めいたします。
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ダクトに直接投入する場合(例)
ケチャップボトル等を用いなくても直接ダクト内にボタニガード水和剤を薬さじ等で投入することは可能です。
こぼれないようにロウト等で受け止めるようにし、茶こしを通して薬さじ等でボタニガード水和剤を10g/10aを投入して、ペットボトルの蓋をします。その際、必ず送風機を止めてから投入してください。
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効果試験例
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2014年 徳島県立農林水産総合技術支援センター
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グラフ1. ボタニガード゙水和剤のダクト内投入によるトマトのタバココナジラミに対する効果試験
DAT:days after treatment(1回目処理からの経過日数)
参考資料: 熱風に暴露されたボタニガード水和剤の胞子発芽率の変化 |
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試験方法
① インキュベーターを70℃にして、安定化してからシャーレにボタニガード水和剤を1g入れて、フタをせずインキュベーター内に放置した。
② 一定時間経過後に取り出して、蒸留水で希釈してPDA培地に塗布しCFUをカウントした。反復は1区3シャーレ。水和剤をシャーレに入れ薄く平らになるようにして培養した。
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グラフ2. ボタニガード水和剤の胞子発芽に対する温度暴露(70℃)の影響試験
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以上の結果から、ボタニガード水和剤はダクトの温風に曝されても活性が落ちることがないことが示唆された。
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※2016年4月15日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。
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