スワルスキーは2009年の上市以来、施設園芸を中心に多くの作物で使用され、本年5月には露地ナスで適用拡大になり、スワルスキーカブリダニ(以下、スワルスキー)の活躍の場がより一層広がりました。
9月2日に群馬県農業技術センターで、全国農業システム化研究会の露地ナスIPM実証調査の中間成績検討会が行われましたので、露地ナスにおけるスワルスキーを使った新たな取り組みを紹介します。
ここ数年、全国の露地ナス産地ではその土地由来の天敵(土着天敵)を利用したIPM防除の取り組みが増えていますが、その一方で、土着天敵の継続的な定着ができなかったり、カメムシやチャノホコリダ二等の防除が困難であったりと、課題が残されています。
そこで、アザミウマやチャノホコリダ二を捕食できて、併用できる殺虫剤が多いスワルスキーを土着天敵と組み合わせた防除体系の構築を進めています。
従来の土着天敵を用いた防除体系より、簡単に安定した効果を得られ、減農薬及び省力化につながります。誰もが簡単に使用し、安定した効果を得られるマニュアルを確立するために、群馬県の伊勢崎地区農業指導センターと栃木県の芳賀農業振興事務所にご協力頂き、システム化研究会の課題として取り組むことになりました。