《試験の概要と考察》
いちごの親株でトリコデソイルの1000倍希釈液を灌注しました。まず、各区40株をランダムに抽出し、生育状況を
良好:3、普通:2、不良:1として数値化し、評価しました(図1)。その結果、トリコデソイル施用区では不良と評価された株は認められず、無施用区と比較すると生育が向上していることが確認できました。
また、1株当りのランナー数と子株数を無作為に各区10株で調査したところ、ランナー数では差が認められませんでしたが、ランナーから生じた子株数で差が認められ、生育が促進されていたことが確認できました(図2)。
以上の結果から、トリコデソイルをいちごの親株に灌注処理することで、親株の生育が向上し、発生する子株数が増加するため、本圃に定植する株数が増加し生産者のお役に立てるものと考えられます。
● キュウリでの定植時施用例 (熊本県現地試験)
品種名: エクセレント
台木名: ゆうゆう一輝
定植日: 2014年3月14日
施用: 2014年3月15日 500倍希釈液を10a当り500ℓ 灌注施用した。
農家の感想:前年太陽熱消毒もできずネコブセンチュウが大発生。トリコデソイルでの治療効果はないが、根を保護してくれていたせいか、茎葉も青く減収量も少なかったように思う。