|
レディソルエキストラは、既にJA佐伯豊南(大分)他でイチゴの収穫延長に実績のある遮光ペイントです。
使い方は、1反当りレディソルエキストラ1缶を水50~80Lに混ぜて、ハウスの屋根に動噴(鉄砲型ノズル)でさっと吹き付けるだけで、直射日光が遮られ、気温も3~4℃下がり、また果実の温度も7~11℃も下がるので、品質保持にとても効果的です。色変りが遅くなるので、ゆっくり収穫できますし、その分果実も大きくなります。
一度散布するだけで3ヵ月は効果がしっかり持続し、その後は雨で流れ落ちるので、面倒いらず。すぐとりたければ専用の除去剤レディソルクリーンがあるので安心です。
散布ムラがあっても大丈夫、太陽は動くので、そんなに神経質になることはありません。また、曇天のハウス内部は他の遮光剤では暗くなりますが、レディソルエキストラでは乱反射でより明るく感じます。
土耕では3月下旬から4月上旬、高設栽培では4月下旬から5月上旬の散布で、収穫期間は1ヵ月は延長できます。
レディソルエキストラ試験成績
大分県のJA佐伯豊南で実施したレディソルエキストラの試験結果を以下に示します。
- 調査日時:
- 2001年4月5日13:30~14:30 快晴
-
- 試験方法:
- 果実温度は放射線計測器にてランダムに調査
-
- 位 置:
- 南北ハウスで、各ハウスは同地区500m以内に点在する。
- 試験概要:
- A氏はエキストラ1缶を水50~60Lに希釈し、吹付け、所要時間20分で終了。
B氏は無処理だがハウスを全開放しており、通常農家より谷部、ツマ部、サイドの換気割合が広く、大きく開いている。風も吹く地域なので、通常農家よりは涼しい。
C氏については、通常換気をしている圃場であり、この時点では温度も下がり、風も落ち着いた時間帯であった。
- 結 果:
- ハウス内温度は通常慣行区に比べ、エキストラ区と全開放区が低かった。しかし、果実温度は場所によりエキストラ区が全開放区より最大11℃低くなった。また、照度については試験区、慣行区ともイチゴの生育に何ら問題はなかった。
-
- 考 察:
- 遮光剤については、レディソルエキストラが簡単で、量も使わなくてすむ。また、キレイに付着する。
温度は3℃~4℃しか下がらないが、果実の温度については無処理に比べ最大7℃~11℃は確実に下がる。これは予冷する際、あらかじめ低い方が品質保持につながる。
農家の声としては、調合が楽で、確実である。また、キレイに付き、落ちにくい。
今後は、3月下旬よりの使用で、高温期対策として高品質保持をし、産地維持のためには欠かせない資材である。3月からは、極端に言えば「味より品質重視」である。
| |
氏名 |
照度(ルクス) |
ハウス内気温(℃) |
果実温度(℃) |
| ハウス外 |
東棟 |
中棟 |
西棟 |
東棟 |
中棟 |
西棟 |
平均 |
東棟 |
中棟 |
西棟 |
平均 |
試験区
エキストラ |
A氏 |
93,000~95,000 |
57,000~61,000 |
62,000~66,000 |
59,000~63,000 |
28 |
29 |
29 |
28.7 |
25.8 |
27.8 |
27.6 |
27.1 |
| 26.3 |
28.3 |
28.5 |
| 24.9 |
26.9 |
27.4 |
慣行区
全開放 |
B氏 |
88,000~94,000 |
66,000~78,000 |
71,000~78,000 |
72,000~77,000 |
28 |
29 |
29 |
28.7 |
35.2 |
31.5 |
28.2 |
32.2 |
| 36.2 |
30.8 |
29.4 |
| 34.6 |
33.8 |
29.9 |
慣行区
通常 |
C氏 |
94,000~98,000 |
74,000~76,000 |
77,000~82,000 |
74,000~80,000 |
32.7 |
32.9 |
33.4 |
33 |
33.8 |
34.8 |
34.2 |
33.7 |
| 34.1 |
34.3 |
33.7 |
| 33.5 |
32.8 |
31.9 |
|